
2013年の4月25日、ぼくは初めてカンボジアの地に降り立った。初めての海外一人旅。
それまで大学の卒業旅行や、職場の旅行で海外に行ったことはあったものの、そこには必ず一緒に行動をする人がいて、チケットの購入からツアーの予約まで何もかもが人任せだったぼくが、初めて海外に飛び出したあの日の景色と匂いは、多分一生忘れない。
見るもの全てが大発見、行くとこ全てが大冒険
飛行機のチケットの購入、ゲストハウスの予約、飛行機の乗り継ぎ、ビザの申請・取得、空港からホテルへの移動。
ぼくにとっては、目に飛び込んでくる全てが大発見で、行くとこやること全てが大冒険だった。
そんなぼくがカンボジアのシェムリアップ空港に着いたのは、予定よりも遅れることおよそ1時間。
預け入れした荷物がちゃんと出てくるか不安。(これは今でも変わらない)
英語が当時話せなかったので入国審査場では、怪しまれないようにニコニコ(へらへら)していた。
多分余計怪しいんだけど。
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無事に入国、荷物の受け取りを済ます。
日本を出る前にゲストハウスを予約しておき、空港までのピックアップもお願いをした。
空港から出ると、真っ黒な人たちがうじゃうじゃいた。
それぞれホテルの名前やゲストの名前を書いたボードを持ってこちらを見ている。
超笑顔で。
なるほど、こういう仕組みか。
ぼくも自分が泊まる予定のゲストハウスの名前を探す。
当時「タケオゲストハウス」に泊まったんだけど、その真っ黒な人の群れの中にタケオの文字はなかった。
今では笑ってしまうようなこんなことにも、当時のぼくはいちいち不安を感じていた。
「なんでいないんだ?」
「どうしたらいいんだ?」
「他の人に頼んでもいいのかな?」
そんなことで悩んで空港出口で尻込みしていた。
もう一度建物内に入りWi-Fiに接続する。
英語で何か書いてあるけど、全然読んでもわからない。
フリーWi-Fiなのになぜか「使ったらお金が請求されるのかな」なんて思いながら、でもこの不安が払拭できるならお金がかかってもいいと同意ボタンを押した。
関連記事:カンボジア・シェムリアップ空港でのビザ・WiFi。・市街地への行き方
繫ったWi-Fiで宿の予約確認をくれたメールアドレスに連絡。
「ピックアップまだ?」
「もう行った」
「いないよ。」
「探して」
「いないよ。」
「あなたの名前を書いてる」
「だから、いないよ」
・・・
「今帰ってきた、もう一度行く」
「(何で帰った?)ありがとう」
みたいなやり取りをして、しばらく待ったら来た。
トゥクトゥクって聞いてたのにバイタクのにいちゃんが来て、なぜかドライバーだけヘルメットかぶっててぼくのヘルメットはない。
お腹と背中に抱えたバックパックを抱えたまんま乗ったバイクは見た目通り小さく、ドライバーも気を使う様子も全くなく、ぼくは後ろに倒れそうになるのを内股と腹筋で耐えた。
宿についてへろへろでチェックイン。
当時3ドルって聞いていたピックアップ代を5ドルで請求されたけど、質問する元気もなく払ってすぐに部屋に入った。
壊れそうなほどの勢いで回って今にも落ちてきそうなファンをしばらく眺めていたらいつの間にか寝てた。
翌朝、窓から差し込む陽射しと、サウナ張りの蒸し暑さで目を覚ます。
そういえば、昨夜はファンを回してたけど、部屋のタイプをエアコンでお願いをしていた。
翌朝聞いてみたら
「今壊れてるぜ!」
なんて潔く言えるんだ!
そのくせ宿泊料はエアコンの部屋の料金のままだった。
何だか変な国だなって思いながら、ロビーで朝ごはんを頼む。
目玉焼きがいいか、スクランブルエッグがいいかって聞かれたみたいだったけど、よくわからなかった。
後々朝ごはんの写真を見て気付いた。
どっちがいいのか聞かれているのに「オフコース」って答える僕のことを変な目で見ながらオムレツみたいなのが出てきた。
朝ごはんを頼むのも冒険。
食後にコーヒーを頼んだ。
アイスかホットかって聞かれて「アイス」って答えたら、今は氷がないからホットだけだ。ってさ。
じゃ聞くなよ。
食後に街を散策していたら、シェイク屋さんでオーストラリア人に声をかけられた。
「どこから来たんだ?」
「日本。」
「じゃ、俺とシェイクの競争しないか?」
「なんでだよwwwww」
「グランデサイズのキャロットシェイクを早く飲みきったほうが勝ちだ。負けたらお金を払う。」
「なぜキャロット?www」
「じゃ行くぞ・・・Are you OK?」
「聞いてね〜」
早飲みは自信があったけど、ダイソン並みの吸引力を誇るおっさんにあっけなく完敗して、なぜか飲みたくもないキャロットシェイクを二杯分払った。
そのおっさんが、もう二杯頼み始めた。
「これは嫁の分だ!」
ってまたグランデサイズのキャロットシェイクを両手に抱えてご機嫌で帰って行った。
何だったんだ。
そんな感じの3年前の今日。
今となっては笑い話で情けなくなっちゃうような当時のぼく。
毎日が冒険で、毎日が刺激的だった。
まとめ
非日常の中に日常を置くことがぼくの五感を研ぎ澄まし、生きているという実感を与えてくれた2週間。
ビビりながらも踏み出した小さな一歩が、ぼくにとって後々大きな一歩になっていた。
物事は始めるまでがしんどいけど、始まってしまえば後はゴールに向かって進んで行く。
始まっちゃえば終わる。
その最初の一歩を超える旅の共有になれば嬉しい。
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