2016年10月、カンボジアでたまたま出会った一人の兄貴。
ちょうどその頃、ぼくはカンボジアに建設した小学校の開校式を控えていた頃。兄貴は、当初のカンボジア滞在予定にはもちろんなかった開校式へ、飛び込み参加をしてくれた一人でした。あれから一年。
「今年もお祝いしに行くで〜」
と太陽のようにキラキラした笑顔で、みらいスクール開校1周年とぼくの31歳の誕生日のお祝いをするためにシェムリアップまで来てくれました。
張り切って早く来すぎたため、開校式までビザがもたなくて延長したのはここだけの話。
※カンボジアの観光ビザは30日間
今日はそんな兄貴が滞在期間中に、言葉だけではなく姿勢で教えてくれた「段取り八分の仕事二分」ってお話。
「やることあるのに何からしていいかわからない」「要領や段取りが悪いなと感じる」「仕事の効率を高めたい」そんな人にも共感してもらえる記事かと思います。
段取り八分の仕事二分とは?
物事を進める上で段取りをきちっと終わらせてしまえば、仕事の八割は完了するということ。
これは日常生活からビジネスなど様々なことに活用できる考え方で、準備をきちっと済ませておくことで、いざ取り組む時に自ずと作業効率も質も上がるんです。
例えば、プラモデルを組み立てる際にはまず設計図を用意しますよね?
そして、その設計図から作業工程を想定して必要な工具なり塗料なりを準備するかと思います。
段取りなく仕事を始めるということは、設計図もなくプラモデルを組み立てるようなものです。
設計図があるのとないの、同じ作業時間にはなりませんよね?
段取りを組むってことは決して無駄なことではなく、その後の仕事をスムーズにするために必要なことなのです。
段取り重視の兄貴の仕事術
先日、兄貴と行った仕事を具体例にしてもう少し具体的な話をしようと思います。
今回兄貴は、シェムリアップ滞在中に電動ドリルセットと電動ノコギリを提供してくれました。
最初の目的は、シェムリアップで経営しているFelice Coffeeの屋台の改装。
「これ以降も道具があれば何でも自分でやれるやん?」ってニコニコしながら置いていってくれました。
実際に、屋台の改装も手伝ってくれて、工具を使うときのコツとかも丁寧に教えてもらってすごく勉強になったのですが。
個人的にもっと勉強になったのは、作業の取り掛かり方でした。
これまでのぼくの仕事術
- 作業A
- 作業B
- 作業C
- その日の作業が終わったら片付けや掃除
こういった仕事の仕方をしている人も多いのではないでしょうか?
兄貴の仕事術
- 作業A
- 作業Aの片付け
- 作業B
- 作業Bの片付け
- 作業C
- 全体の片付け、掃除など
兄貴の作業には一つ一つ区切りがありました。
段取りや準備に無駄や余分は存在しない
ひとつの作業が終わると次の作業に目移りするぼくを横目に、まずその時使った道具を片付けたり、散らかった作業場を掃除しているんです。
「どうせまた散らかるんだから後でまとめてやったらいいのに」
って心の中で思っていたのを読まれてしまったのか
「こうやって一個一個片付けながら次やることを考えるんや。それに余分なもの転がってると危ないしキレイなとこで作業した方がええやん?俺、道具命やから」
って。
作業→片付け→作業→片付けって、文字にするとすごく非効率的に思える(文字にしなくても実際思っていた)けど、次へ行く前にきちっと終わらせるって、実はすごく効率的なんです。余計なこと考えず、目先の作業に集中できるから。
ぼくの愛読書の中でも『人は仕事の切り替えに25%以上使っている。一度割り込みで作業が入ると40%以上の確率で元の仕事には戻らず完成をさせない。」という一文があります。それだけ一つのことをきちっとやってからでないと、仕事の全てが中途半端になるという教えです。
作業クオリティはもちろん作業工程が素晴らしい兄貴の段取り
おかげでイメージ通りのカウンターができました。
学生時代のテスト勉強から考える効率の問題
きっとこれまでみたいに前の作業で使ったものがそのまま置いてあって目に入ると、違うこと考え始めて気が散るんだと思います。
例えば机の上も同じで、英語の勉強をした後に、英語のテキストがそのままの状態で数学の勉強を始めても途中で英語のこと考えてどっちにも集中できないというか。
そんな経験ありませんか?
思い返すと、ぼくも学生時代そうだったな〜とつくづく思います。
英語の勉強を終えたら英語のテキストを片付けるという、たかが数秒数十秒のことがめんどくさかったり、もったいないと感じたりもしますが、そのやり方そのものが次の科目にも影響し、全体的に勉強というものを非効率的にしていたんですね。
>>>勉強嫌いだったぼくが今でも続けているおすすめの勉強継続方の記事はこちら
やりながら考える前のワンステップ
そうは言っても、段取りで想定したこと以外のことも起こり得ます。
だからこそ途中で段取りを見直す必要も出てくるし、一つ一つの仕事に区切りをつけることすらも、その次に行う仕事の段取りであるということです。
思い返せばぼくはこれまでも、何となくぼんやりしたイメージを頭の中に持ちながらとりあえず始めてしまって、始めながら考えて行くやり方でした。
段取りもクソもあったもんじゃないですね。
一人でやってることならともかく、チームでやるときはまずチームの中で段取りの共有ができないと、今後どういう流れになるのか全く理解できない人たちがいることになります。
それじゃ、チームでやっても効率も質も上がらないなって思い知らされました。
「ゆーすけ、ここどーなってんの?」
よく言われるなぁなんて反省してみたり。
思いついたものはまず書き出して、次へ進む前に一歩
やること明確化するためには頭の中のアイディアとかタスクを文字にするといいってことは、以前も書きました。
関連記事:ToDoリストを作成してタスク管理を行うとなぜ夢は叶うのか?
ですが、書き出しただけでは足りないと今回思い知らされました。
次の作業へ移行する際、どんな方法で、どんな順序でやるのか。
その辺をもっと明確に言葉にして周囲と共有していかないと、チームプレーはうまくいかない。
物事進んでいないと感じることがストレスで、とにかく後先考えずに進めることしか考えていなかったので、これからは段取り重視、そしてイメージを共有できる言葉の質にこだわって行こうと思います。
まとめ
物事に取り掛かる際にはきちっと準備をしてから取り掛かることの重要性、そして、一個やったらまずそれを片付ける。
それはきっと仕事だけでなく、日常生活や何事にも活かすことのできる生きる術です。
スッキリした状態で、次のことを始めないとトータルの質が下がるから。
またひとつ大切なこと教わりました。
それも言葉でなく、実際に取り組みや姿勢で。
段取り八分の仕事二分。
これをしっかり極めて、一日3時間だけ働くライフワークスタイルというぼくにとっての生きる根っこをしっかり築いていきます。
コメントを残す