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日本の統廃合した小学校で使われなくなった机・椅子・黒板をカンボジアまで運ぶつもりだったけどダメでした

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カンボジアのみらいスクールが2016年11月に開校する予定なので、そこで使う机・椅子・黒板を集めていました。

参考記事:日本の小学校で使われなくなった机と椅子送ってください。カンボジアの小学校で使いたいんです。

多くの人は「現地で買えばいいじゃん」と言います。

確かに現地で買った方が輸入・輸出に関する手続きいらないし、カンボジアにお金が落ちるし、それはそれでいいんだろうけど。

でも、何で僕があえて日本で探していたかというと、いくつか理由があります。

日本で探していた理由

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耐久性とか、クオリティとか日本製品に関する信頼もその一つですが、一番はリサイクルという仕事を通じて感じていた、今あるものから新しい価値を生み出す、ということに主眼を置いていたからでした。

当たり前ですが、日本の教育現場で使われていた学校什器は教育現場でのみ、そのニーズがあります。

昨今少子化の影響で、特に地方の学校は統廃合を繰り返しています。

複数の小学校が一つになり、もともと使われていた建物だけでなく、その中の備品も自然と役割を終えて行きます。

まだ使えるものがほとんどなのに。

今言ったように、ニーズが限られているので、新規で購入するにも単価が高くなることがほとんどです。

ただし、最初にも書いたように日本製品の質の高さもその分、あるのだと思いますが。

買い替えや修理が少なくて済むように

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僕が関わっている小学校始め、カンボジアの多くの学校では電気がないところが多く見受けられます。

その為、窓から差し込む日の光がなくては黒板は見えないけれど、当たりすぎても反射して見えにくかったりといろいろな課題があります。

それに加えて、ボコボコの黒板では余計に光が反射してしまい、集中して授業を受ける環境は少なからず阻害されるのだと思います。

また、これはカンボジアに限ったことではないですが、どうしても歳の幼い子ども達は、物をぞんざいに扱うことがあると思います。

その為、耐久性があるものの方が長く使えるし、修理や買い替えのコストを抑えることができます。

最近では軽くて丈夫な素材を活用している製品も多く、掃除や片付けの時に子どもの力でも机の持ち運びが昔に比べて楽になっていると感じます。

日本から送ることのメリット

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もし、最初に描いたように、日本で使われなくなった机、椅子、黒板をカンボジアまで配送することができれば、カンボジアの子ども達が勉強しやすくなるだけでなく、その配送に関して日本でも多くのことが生み出せると思っていました。

例えば、協力していただけた市区町村の教育員会が管轄している学校へ訪問し、無料で講演をする。

その場を使って、カンボジアの生活の様子を写真や動画で見せることで、今の自分たちとは違った環境の中でも生活している人々の存在を身近に感じることができたかもしれません。

また、自分たちが使っていた机・椅子などが近隣の大人達の協力により、海外の小学校に運ばれ、そこで子ども達が勉強ができるようになったと知ったら、大きくなったら行ってみたいという夢を抱く子、物の大切さを実感する子、今あるもので何ができるかという想像力を駆り立てる生きた教材になったのだと思います。

そして、その様子を地域のラジオやテレビ局にPRし、取材をしてもらい、例えローカル放送でもメディアを通じて放送されることにより、そこに関わった人たちの心境に何かしらの影響が出てくると思います。

テレビやラジオがダメでも、地元の新聞社やローカル雑誌など、広報する手はいくつもあります。

あくまで、僕ではなく、僕の活動の為に動いてくれた地域の人たちへスポットを浴びてもらって。

同時に、僕が伝えられることは、例え個人でできることに限りはあったとしても、人はできることをして協力し合うことでできることは増えていくし、1+1が必ずしも2ではないという、人の力に関する可能性を証明することができます。

その可能性を信じて、いろんな人を巻き込んで動き続けたこの1ヶ月でしたが、残念ながら今回はうまくいきませんでした。

迅速な対応をしてくれた方達

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もとより話を聞いてくれていたのは、千葉県の(株)共進という企業の組田社長でした。

組田さんのサポートのもと、千葉市の教育委員会がまず動いてくれました。

千葉市の関係者の皆様は急なアナウンスにも限らず、非常に協力的で、迅速な対応をしていただけました。

使われていない分を、僕の関わっているみらいスクールの分だけでなく、シェムリアップの足りていない学校の分まで用意したいとまでおっしゃっていただきましたが、年度途中ということもあり、あえなく話は破談となってしまったのです。

同時に動いてくれていたのは和歌山市の教育委員会でした。

こちらは、先日のトイレ建設に来てくれた悠が帰国後に動いてくれたもので、こちらも個人の呼びかけとは思えないほど迅速な対応をしていただけました。

輸入・輸出に関する障壁

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ここで一つ課題となったのは、輸出・輸入に関するシステムです。

僕の知識や思考が甘く、個人間で送れるものだと思っていましたが、この場合貿易となってしまい、受け取り側は法人である必要があるとのこと。

これを貿易会社に勤める友人のやっちゃんに相談したところ、郵船ロジスティックスという法人がカンボジアまで野球道具や食品を無償で届けた実績があるとのことで、ここに掛け合ってみることにしたのです。

個人の話に掛け合ってくれるのかという不安もありましたが、話はトントンと進み、最終的に総務の判断待ちというところまで行っていました。

しかし、どちらにしろ受け取りは法人である必要があったので、カンボジアで会社を持つ勇太に相談したら二つ返事で「うちで対応できるなら使って〜」とすぐに返事をくれました。

労力だけ増えて、何のメリットもないはずなのに・・・。

結局、最終判断で頂いた答えは、海上輸送なら引き受けていただけるとのことでしたが、陸上輸送と輸出輸入の通関は引き受けられないとのことでした。

ということで、和歌山の方で集まっていた分も正式に回収をお断りさせていただきました。

年度末まで待てば、いろいろ動きがあるのかもしれませんが、一番大切なことは11月の開講に全て間に合わすことです。

久しぶりに悔しい思いをしました。

今回、この一連の企画の為にどれだけの人が動いてくれたのかと思ったら、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

僕がどうこうしたというよりも、僕の周囲の人がいつも通り動いてくれて、繋がって、広がっていったご縁なので、僕の力ではないですが、形にしきれなかったことには自分の力不足も感じていて、悔しさでいっぱいです。

「いい挑戦だった」とも言っていただけましたが、

僕は結果を出すことでしか、応援してくれている皆さんに返せるものってないのだと思っています。

僕が何か新しく結果を出しても、支援者の皆さんにキャッシュバックがあるわけでもなければ、注目が集まるとも限りません。

それなのに、これだけ応援してくれている人がいて、「あいつ、また一つやりきったよ」っていうものを残し続けることで、「あいつでもできるんだ」っていう勇気とか希望みたいなのが、ほんのすこしでも生まれたらいいなって。

本当にそのくらいに思っているんです。

これまでも、これからも目の前の人を大切に、もう一度頑張ります

そして仲間には、こうも言われました。

「俺は何万人も動かすことができないけど、何万人も動かそうとしているたった1人の助けにはなれる。だから勇介のこと助けるよ。」って。

今僕の周りには、呼びかけ一つですぐに助けてくれる人たち、動いてくれる人たちがたくさんいます。

決して有名になったわけでもないし、成功者でもないし、何もできていないのに・・です。

そうやって、周囲の人が積み上げてきてくれたもの一つ一つ思い返してきたら、これまで何してきたかとか全然関係なくて、形にできなかったことへの不甲斐なさばかり残ります。

結局、今回は最初にお名前を挙げた組田社長が、現地で購入するのに必要な費用をスポンサーとなって支援していただける形になりました。

今、このことで、現地では駐在員でもないのに、ゆうとが動いてくれています。

この記事の中の登場人物的には少ないかもしれませんが、ここに登場してくれている人たちも、いろんな人たちに声をかけてくれて、ここまで見えた一つの形でした。

本当に悔しい。

形にしたかったし、描けていたことだったからこそ余計に。

それでも、有意義な時間だったと思っています。

次はどんなことができるか、もう一度ない頭使ってひねり出そうと思います。

引き続き北川勇介を宜しくお願いします。

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