自宅にいるようになってから自炊の頻度が上がったことであらゆる気づきがありました。今回は炊飯器を使わない暮らしのすすめについて。我が家流の鍋でのお米の炊き方と一緒に解説します。この記事は管理栄養士監修です。
炊飯器なし生活が始まった経緯
まず前提として我が家には炊飯器がありません。これまでは飲食店を経営していたので、お店で余ったご飯を持ち帰って食べていたからです。
一時的にお店をやめてみたことによって、炊飯器を家に持ち帰ろうか悩みましたが「鍋でも炊けるし、狭い家だから置き場所考えなきゃいけないし不要では?」という結論に至り鍋で米を炊く日々が始まりました。
炊飯器なし生活の感想
まず一つ言えるのは炊飯器はとても便利です。お米をセットしてボタンを押せば誰でも簡単にご飯が炊けます。失敗のしようがない。
美味しいお米を家で炊けるようになるだけで生活はワンランクアップします。なので自炊初心者や自宅でほぼ料理をせず外食メインの生活を改めたい人が、真っ先に用意すべきは炊飯器であることはまちがいないです。詳しくはこの記事で。
炊飯器なしで米を炊くメリット
一方で手間はかかるもののおすすめしたいのが、鍋でお米を炊く方法。手間暇がかかる分、炊飯器よりもおいしく炊き上がります。
- お米がふっくらしている
- おいしいおまけ付き
- 炊飯器より早く炊ける
- 炊飯器を置くスペースを確保しなくていい
- 炊飯器の手入れをしなくていい
- 節約効果
- 電気が不要
お米がふっくら炊けておいしい
炊飯器で炊いたお米がマズいと言いたいわけではないです。しかし、鍋で炊くとおいしいご飯がよりおいしい。これはもう食べてみてとしか言えないのですが、炊飯器で炊いた時の変な水っぽさが消えて程よい水分量が全体にムラなく行き届いた感じ。冷めてもおいしい。
おいしいおまけ付き
鍋でお米を炊くとおまけがついてきます。おこげという名の。これは炊飯器ではもらえないおまけ。
炊飯器より早く炊ける
浸水させたり蒸らしたりする時間を除けば、炊飯自体は炊飯器よりも早く炊き上がります。これは驚きだった。
スペースが不要
いつも使っている鍋を使えば炊飯器を置いておくスペースが不要になります。炊飯器ってほぼ毎日使うから出しっぱなしで、それなりに場所とりますよね。キッチンがすっきりしていると料理する時に気分がいい。
炊飯器の手入れが不要
炊飯器って釜以外にも手入れしなきゃいけない部分があってめんどくさいですよね。蓋裏とか見て見ぬ振りしたくなる時ある。鍋で炊けば鍋と蓋を洗うだけ。簡単。
節約効果
炊飯器が壊れたりした際に、買い替えのコストが不要になります。毎日食べるものだからこそ、死ぬまで買い替えが必要です。炊飯器より鍋を買い替えた方がコストはかかりません。
電気が不要
電気が不要なので、停電時にも炊き立てのお米にありつけます。こういう知識を持っておくだけで災害に巻き込まれた時にも役立つスキルが高まるので、頻繁にやらなくても経験値としてやっておくことは大事だと思う。
炊飯器なしでお米を炊くデメリット
やっぱりデメリットもあって
- 作業工程が炊飯器より多い
- 慣れるまで失敗する可能性もある
- 炊飯中は鍋やコンロを他の調理に使えない
などがあります。
作業工程が炊飯器より多い
ボタン一つでできあがる炊飯器より工程が多いのは確か。その分一食のありがたみが増すので、味わいが深くなります。
慣れるまで失敗する可能性もある
やってみたけどミスって食事にありつけないパターン。あると思います。しかし人生は何事も経験です。人はやったことしか語れない。「やったことある」というのは財産です。
炊飯中は鍋やコンロを使えない
鍋が一個しかないと炊飯以外の鍋を使う料理がしにくかったり、コンロを一箇所独占してしまうので同時進行できる料理に限りが出ます。コンロ問題はともかく、鍋はティファールのセットを買っておいたら他の物で代用できるので問題なし。コンロはぶっ壊れた時に3口のものにでも買い替えましょう。
炊飯器を使わず鍋でお米を炊飯する方法
我が家流の鍋を使ったお米の炊き方を紹介します。
1.洗米 浸水 水切り
お米を洗ったら浸水させて放置。夏場は30分以上、冬は2時間くらいがおすすめ。水が冷たいと吸水しにくいからです。仮に忘れて2時間以上放置しても、お米の性質上それ以上は吸わない設定になっているのでブヨブヨになったりすることはありません。浸水させたらザルにあげてしっかり水を切ります。
2.水の量を量る
炊飯に使う水の量を量って鍋に入れます。水の量は米の量の1.2倍くらい。固さの好みでおすすめを探してみてください。新米だったらもっと少なめ。写真は2合(360cc)のお米に対して450ml。
3.合流
水を張った鍋に米を投入します。水分量がズレるとアレなので、浸水後はしっかり水を切っておきましょう。
平に整えます。
4.炊飯開始
蓋をして加熱します。
沸騰するまで中火で。
5.沸騰
沸騰したら火を少しだけ弱めてさらに5分加熱。中火と弱火の間くらい。
水分が蒸発して米より高かった水位が下がりお米の頭が見えてきたら、鍋底からパチパチ音がしてきます。これが目安。
こうなったら弱火にしてさらに7分加熱。
6.蒸らし
7分経ったら火を止めて10分蒸らします。
料理中のタイマーはSiriさんがいい仕事してくれます。料理中の手でiPhoneやタイマーに触らなくていいので便利。
7.できあがり
炊けました。おめでとうございます。
底から切るようにしてよく混ぜてからめしあがれ。
一度に大量のお米を炊いて未来の自分を救おう
炊飯器を使用する・しないに関わらずおすすめしたいのが、一度に大量にお米を炊いておくということです。炊き立てのお米を冷凍保存しておくことで、お米を食べたい時にチンしたらいつでも食べられる状況を生み出せます。
- お米を炊く元気すらない時
- 仕事が忙しい時
- 単純にめんどくさい時
などに非常に役立ち、未来の自分から感謝されます。
ちなみにご飯の保存は専用の容器がおすすめ。
- 一膳ずつ盛れて量に偏りが出ない
- 冷凍庫内でのスタッキングが楽
- 使わない時の食器棚でのスタッキングも楽
- チンする時に効率的に温めやすい設計になっている
- そのままお茶碗として使えば洗い物減らせる
- サランラップのように使い捨てなくていいのでエコ
といったメリットだらけ。
ちなみにぼくはこの保存容器を使うようになってから、食べ過ぎを抑えられるようになりました。炭水化物は摂りすぎると太るけど、摂らなければいいかってわけではありません。適量をしっかり食べよう。
炊飯器なしで米を炊くことのススメ
ということで炊飯器を使わずに鍋でお米を炊く方法と、炊飯器なし生活について書きました。
現実問題、とにかく楽をしたいのであれば炊飯器でも全く問題はありませんが、やったことない人ほど一度はやってみてほしい。初心者でも何回かやったらコツをつかめましたので、鍋で炊飯=むずかしいは偏った先入観です。
自炊を楽しみたい人、いつもと違った調理方法にトライしてみたい人、炊飯器壊れて買い替えを検討している人には特におすすめ。暮らしがまた少し豊かになります。
土鍋購入を検討中。