以前からよく聞かれたり頭の中でぼんやり考えていたことがあります。高校教員という仕事を離れた後からよく言われる「カンボジアで野球やらないの?」って話。
カンボジアではサッカーやバレーボールが主流のスポーツとなっていて、野球の普及どころか認知もまだまだな現状を盾にやらない理由をいくつも探してきました。
心の何処かにやりたい気持ちを置き去りにしながら。
好きな国で好きなことをもっと追求しよう。
やれない理由を探すのはもうやめます。
2018年最初の投稿は、企画しているプロジェクトのご案内からです。
野球関係者以外にも読んでもらいたい内容になっています。
カンボジアで野球に関することをやる理由は好きだから
始まりは、同じくカンボジアに住んでいる同い年の元高校球児とのふとした会話から。
「俺たちはなんで好きな国に住んでいるのに、好きなこと(野球)やらないんだろう〜」
何か企画を打ち出そうとする際に、必ず問題として上がって来るのが「理由」や「目的」です。
カンボジアで野球をやることに関しても、同様な意見が上がって来ることが予想されます。
「そもそもカンボジア人に野球を教えてどうなるの?」
これから何度も聞かれることになると思います。
では、ぼくらが小さい頃野球を始めた理由ってなんだったのでしょうか?
そこに野球をやる意味って深く求められていたのでしょうか?
カンボジアで野球をやると言っても、プロ野球選手を育成することも、オリンピックチームを作ることも、今は考えていません。
単純にスポーツとしての野球を知ってもらうこと、こんな楽しみもあるんだよっていう共有です。
ぼくが小学校で野球を始めた時、遠くまでボールを飛ばす先輩たちに憧れて
「どうやったらホームランが打てるかな?」
「どうやったら速いボールが投げられるかな?」
と、技術の向上を追求してきました。
できないことが少しずつできるようになるために、いろんなことを考えて実践してきました。
少年野球を始める際に、将来野球をキャリアにするということまで考えて始めた人の方が稀ではないでしょうか?
野球を始めたきっかけとか理由ってもっとシンプルなものだったはずです。
好きなこと、楽しいことがあるから知ってもらいたい。それだけです。
だから、支援でもなんでもない。
「楽しいからやってみない?」で動機は十分だと思うのです。
アスリートの活動の幅を広げることができたら嬉しい
実際にぼく自身、小学校3年生から大学4年生まで野球をやってきました。
プロ野球選手には到底及びもしない実力と実績でしたが、上には上がいるということをまじまじと突きつけられた瞬間に、いろんな思考が働きます。
そして、選手として続けることは不可能でも指導者になる、という選択肢がぼくには見えてきて、実際に高校野球の指導者として4年間現場で指導を行ってきました。
ですが、いかに自分が10年以上続けてきた種目においても、教えるということの難しさには何度も阻まれました。
また、出身大学が体育大学ということもあり、トップアスリートとして活躍を続けてきた人や、その選手のサポートに関わってきた人たちからいろんな情報に触れてきました。
好きな野球で飯が食えても、それは一般的にいう「退職」の時期まで続けられる仕事ではない。
だからこそ、多くのアスリートたちは、選手としてその種目を離れる際のセカンドキャリアに不安を抱えているということも見えてきたのです。
このように指導者を目指す若者や、トップアスリートの第二の人生のヒントになるようなプロジェクトにすることも狙いの一つです。
野球への認知がなく言葉が通じない国での挑戦
ずっと逃げてきた、認知度のなさと言葉の壁。
土台がないものをいかに作っていくのか?
今年から、本格的に挑戦していこうと思っています。
好きな国で好きなことを追求する。
大好きなカンボジアで、大好きな野球をやる。
具体的には、指導者を目指す大学生たちに指導経験を与える場所にすることや、女子野球など日本国内での活動場所や普及を求めている人たち、アスリート引退後や海外進出を考えている人たちに、実際に現地へ来てもらって、一緒に野球の楽しみを伝えられる企画にしていきます。
カンボジアの子ども達が、今まで知らなかったスポーツの楽しみを知る。
そのために、日本で野球経験のある人たちが実際に指導や協力を行う。
その経験の積み重ねが、カンボジアでの野球認知を高めるだけでなく、参加者自身の指導者人生の糧になったり、第二の人生を考えるきっかけになる。
野球というものを通じて、関わる人がみんな楽しいと思えるものを作りたいです。
そもそもスポーツの語源「sport」には、娯楽とか楽しみって意味があるわけなので。
今、こんなことを考えています。
まとめ
もっと具体的な案は随時更新していきますが、これからは各スポーツメーカーさんや野球関係者の皆様のお力添えをいただかなくては実現不可能なことも多くあります。
日本にいてもカンボジアにいても、スポーツ(野球)を通じて健全な若者を育成するための、第一歩の取り組みになります。
少し先のビジョンですが、ぼくらが得意とする野球でのモデルが一定の目標を達成できる目処が立てば、野球だけでなくあらゆる分野における活動の展開もサポートしていけるはずです。いや、していきます。
まずは野球で、2018年新たな取り組みを入れていきます。
野球関係者だけでなくサポートスタッフの募集もしていきますので、興味ある方はぜひご連絡ください。
今年もよろしく。
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