アイキャッチ画像は大学時代のアパートでの一コマ。壁を突き破れ!!というメッセージ性も思い出も色濃く残る出来事でした。
毎年4月3日になると思い出す、新生活が始まる時の気持ち。18歳で上京した13年前の今日、ぼくは日本体育大学の入学式に出席していた。あの時のぼくは、東京という街に何かを期待していた。これから始まる大学生活が終わる4年後には、勝手にすごい人になれている気がしていた。
平凡な田舎の高校生が上京
ぼくは舞い上がっていた。東京という街に。完全に。文章が倒置法になるほどに。
18歳までは静岡県の掛川市で育った。小学校も中学校も高校も掛川市の学校だった。中学の3年間だけは部活に入らず、校外のクラブ活動に参加していたので、野球をやりに浜松市まで通っていた。だけど、そこまで。ぼくの世界はそこまでだった。
ちなみに国語の授業で「方言」の存在を知った時は、自分が標準語だと思っていた。同じ日本語でも発音や言葉の意味が異なる言葉があることを知って「そんな地域もあるのか」「そういう言葉を使う人たちは田舎者なのかな?」って思うくらい世界を知らない田舎者だった。
そんなぼくが18歳で見た東京の景色は、驚きの連続だった。そして、そんな驚きの連続の日々を過ごす東京にいるだけで、なんか特別な存在な気がしていた。
上京した先で学んだこと
上京しただけではすごい人になれなかったけど、学んだことがある。特に心に残っていることをまとめておく。
一生懸命やっていても必ずしも応援されているわけではない
物事に一生懸命に取り組む。そんなことは当たり前だ。しかもそれが自分で決めたことなら、なおさらだ。一生懸命やっていない人は、表情で、姿勢で、取り組みでわかる。だからうまいことやっていても、必ずバレる。一生懸命かどうかは見ればわかる。
しかし一生懸命やっていたからと言って、歓迎されなかったり応援されないことも往々にしてある。文句のない取り組みと実績を残したとしても、目立てば賞賛だけではなく批判が飛んでくる。そんな批判の中には、ぼくの心の隙を突こうと狙っているものだってある。今積み上げているものは、ちょっとした気の緩みで崩されてしまうことがあるのだ。
それでも一生懸命やるしかない、と個人的には思っている。一生懸命をもう噛み砕くと、誰にでもできる当たり前のことを誰にもできないくらい徹底してやる、ということだとも思っている。いきなり大きなことはできない。だけど時間をかけて積み上げた本物は、小さなものの集合体。費やした時間に勝るには、それ以上の時間しかないのだ。
自分がが思っている以上に大人はいろいろ見えてる
東京での生活は、いろんな人に恵まれた。仲間に支えられ、尊敬できる人たちと出会い、目標となるような存在も見つけることができた。そういった人たちのおかげで、ぼくは常に前のめりで生きてきた。
素敵な人たちとの出会いに恵まれた一方で、ぼくはどこかで勝手に大人をナメていた。「この人すげえ!!!」ってならない大人のことを、心のどこかで見下していた。社会のことも労働のことも、それこそ人間関係すらもわかっていない若造が、調子に乗っていた。
テキトーな言葉で誤魔化せると思っていたし、ちょっとしたことはバレないと思っていた。だけど全部見透かされている。それを踏まえて、怒ってくれる人もいれば、温かく見守り続けてくれた人たちもいた。人生経験の差は、バカにしてはいけないと思った。
本物だけが残る
いろんな出会いや経験によって別れるものもある。本物かどうか。出会った人は多くとも、本当の友人と呼べる人はどのくらいいるか。心振るわせる体験の中で、今でも熱く語れる思い出はどのくらいあるのか。
そう思うと、たくさん経験したはずなのに、思っている以上に残っていないと感じる瞬間もある。逆もそうである。ぼくと出会った人がこの先、ぼくを思い出してくれることは何回あるだろうか。ぼくは誰かの心に、いつまでも残れたのだろうか。
夢もたくさん見た。どうなりたいか、どう在りたいか。その時々で思うことには変化が出るし、あの時見た夢の通りには生きていないけど、裏切ったつもりもない。自分はこの人生をどうしたいのかを常に考えているからだ。自分の人生はいつだって自分で決める、ということだけは守り続けている。
どうしたらいいのか?
結局は自分の頭で考えること、そして行動することです。
考えたり調べたりしているだけではダメです。なぜなら行動をしていないので、現状は1mmも変わっていない。行動してなんぼ。
その行動も、自分で決めたことをやる必要があります。人から言われたことだけをしたり、目立つことだけを考えたり、上っ面のことばかり目標にしていても薄い人間のままです。
自分はどう在りたいのか?を徹底的に考えて、そのために必要なことは全部やろう。
まとめ:自分との約束だけは守ろう
生きていると「思ってたのと違う!!!」ってことが何度もある。できることなら誰にも嘘をつかず、約束を守って生きていきたい。だけど悪気なく守れない約束もある。それはごめん。
だけど、自分との約束は守ろう。ぼくはすごい人にはなれなかった。それは街に期待していたからだ。ただその街にいても、街はぼくをすごくはしてくれない。だけど、自分で決めたその街で自分が何をするのかで人生はちょっとだけ動く。その繰り返しで、人生は思わぬ方向に進んでいく。自分で決めた方へ行き続けても、思い通りになることばかりじゃないし、すごい人になれるとは限らないけど、ああ…この人生でよかったなって思うことにもたくさん出会える。
新生活が始まったみなさんに、幸あれ。
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