先日完成をして、現在SNSを中心に先行販売を行なっているMIRAIブランドのネックレス。
実は、ぼくが関わっている「みらいスクール」だけでなく、勇太が関わっている孤児院の子ども達とも一緒にやっています。
その孤児院で暮らす一人の女の子。
絵を描くときに、イメージが湧きにくいだろうと思って「大切な人へ送りたいと思うものはどんなもの?」って勇太が呼びかけて描かれたのが、『I ♡ Mum』というデザインでした。
現在は全6シリーズ展開になっています。
ちょっと話は逸れますが、孤児院って聞くとどんなイメージが湧きますか?
親がいないとか、虐待を受けたりとか、捨てられたりとか、日本でいう児童養護施設のようなイメージかもしれません。
もちろん、そのようなケースで入所してくる子ども達もいます。
以前、別記事で「幸せの形は人ぞれぞれ」という話を、カンボジアの実在する家族の例にとって書きました。
カンボジアに限ったことではないですが、世の中には本当にいろんな事情を抱えた子ども達がいます。
この子の場合は、父親が隣国のタイへ出稼ぎ中。
母親は経済的理由から娘が学校に通えなかったり、食事に困らないようにとシェムリアップ市内の孤児院へ3歳の時に入所させたそうです。
それ以来11年間、この子は孤児院で生活をしています。
幼い頃の記憶は曖昧で、自分には親がいないと思って育ってきたといいます。
母親が娘に会いに来れたのは2年前のこと。
3歳で入所してから9年間、親の存在を知らずに育ってきた女の子が、大切な人に届けたいとデザインした絵は自分の母親だったんです。
完成したネックレスを見て「これをお母さんにあげたい」と言ってきました。
そう聞かされて、もちろん、ぼくらの答えがNoな訳ないんです。
(30歳のおじさん二人の涙腺はこの時点でやばい。)
ってことで行ってきました。
その子の故郷へ!
完成したネックレスを持って。
孤児院から車で大体40分くらい。
(到着した村には日本人が建てたらしい小学校がありました。)
下の妹達は、お母さんと一緒に暮らしています。
お母さんはカメラに慣れていないのか、全然笑ってくれません。
自分がお母さんのことを思って書いた絵がネックレスになったこと、そのネックレスを一番に届けたかったことを話していましたが、お母さんは今ひとつピンときていない様子。
それでも娘からのプレゼントに最後はにっこりしていました。
限られた時間の中での家族の時間。
わかっていてもやっぱり離れて暮らすのは辛いよね。
村を出る出発ギリギリまで、お母さんや妹達と過ごしていました。
一緒に付いてきた孤児院の子達とも一緒に。
やらない理由を探すのに「お金がない」は僕らの中でタブー
カンボジアって多いです。
小学校建てたいとか、子ども達に何かしたいとか。
ぼくも勇太もたまたまカンボジアで縁があって、それぞれ子ども達と生きている訳ですが。
そこにいる子ども達が何かしたいって時に「お金がないからNo」ってのはぼくらの中でタブーなんです。
もちろん、簡単に何かを与えることはしないって前提の上で。
ただ、変な話、お金があればできたことができなくなるってのは、関わる資格がないなって思うんです。
ぼくらの活動を支えてくれる人たちがいることも事実だし、ご厚情をいただいて成り立ってきた部分ももちろんあります。
そして、その御恩は忘れていません。
ですが、いつまでも寄付が頼みの綱では、支援団体とか言ってる場合じゃないと思うんです。
自分が一番支援されてんじゃんって。
働いて稼ぐお金って簡単なものじゃないです。
今更言うことでもないけど。
人が汗水垂らして稼いだお金で何とかしようと「カンボジアの子ども達のために」っていつまでも言ってたら「おいおい、ちょっと待てよ。お前は何をしてきたんだい?」って言われてしまうと思うし、僕だったらそう思います。
だから、どこかで事業性を持たないととてもできないと思います。
(カンボジアの小学校建設いくらかかったのかの公開しています。)
自分たちがお金を生み出す能力がないのに、何か人の役に立ちたいだなんて。
まず自分を生きようよって思う訳です。
そして、自分がしたいことを形にするのに、絶対誰かの力を何かしらで借りることになります。
その手段の一つがお金かもしれません。
そればかりを頼って行う活動って、ぼくは支援とは言えないと思うし、その前にやるべきことがあると思います。
子ども達だってありのままの優しさをくれる
結局与えたばかりじゃんって思われるかもしれませんが、子どもらだって全力の気持ちを分けてくれています。
だから信頼関係って成り立つし、一方通行ではない関係性がまた次の課題が出たときに、大きなチームワークとなってくれます。
村人が言うこと聞いてくれないとか、理解してもらえないとか言う前に、信頼関係が大事だってぼくは思っています。
今回ブランドを子ども達と立ち上げることになって、主に動いてくれた孤児院の女の子。
「一番に母親に届けたいと思ったのはなぜ?」って聞いたら、「みんなお母さんのこと好きでしょ?」って。
そのまま続けて言いました。
「気に入って買ってくれるのも嬉しいけど、大切な人にも届けて欲しい」って。
14歳とは思えないほど、大切なことをすでに知っています。
自分の人生を決して恨まず、他人を妬まず、今できることで、近くにいる人たちと手を取り合って、自分の人生を豊かにしていく。
力をもらっているのはぼくたちの方かもしれません。
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